プライバシー性が高く、操作がカンタン!
メーカー主催の大規模訓練で有事の備えは万全に
メーカー主催の大規模訓練で有事の備えは万全に
- 社名
- 高橋カーテンウォール工業株式会社
- 業種
- ユーザー数
- エリア
カーテンウォールとは、建物自体の荷重を負担しない耐力壁以外の内部と外部の空間をカーテンのように仕切る壁のことで、地震や台風などの外力に対して十分な耐力を持ち、今や高層建築物の外壁には欠かせない構法として定着しています。
本社は東京都中央区にあり、各地域にある支店や工場も含めた従業員数は192名です。以前は災害時に電話で安否確認をしていましたが、自社の「なんでも提案制度」に寄せられた安否確認の見直しを求める声がきっかけで2017年に『安否確認サービス2』を導入することになりました。今回は、『安否確認サービス2』を導入した経緯や決め手となった機能、さらに平時の活用方法について、常務執行役員で管理部長も務める市川尚氏にお話を伺いました。
プライバシー性が高い、安否確認サービスを探していた
従来の安否確認の仕組みは煩雑で管理が大変だったそうです。
安否確認連絡は、従業員のプライベートの電話番号を使っており、電話の不通などが原因で遅延が発生していました。
「災害時の安否確認に課題を感じていたが、専用システムの導入は検討していませんでした。けれども、2017年に自社のなんでも提案制度を通して安否確認システムの導入を求める声があがって検討を始めました」(市川氏)
緊急連絡網を活用した安否確認は、従業員同士が電話でやりとりをするため、情報の伝達に時間差が発生して、伝達が滞ることもあったそうです。また、個人の携帯電話番号を会社側に伝える必要があり、それは避けたいという方がいたそうです。そこで、提案者のお子さんが通っている学校で利用している安否確認ができるシステムなどを導入してはどうかと意見が寄せられたのです。
「なんでも提案制度」とは、誰でも会社の経営や業務、制度に意見を言える仕組みです。提案をすると、500円のQUOカードがもらえます。この制度で上がった意見は、必ず役員に共有されるので決裁も早く、許可を得た場合には社内の仕組みがすぐに変わります。安否確認サービスの導入は、役員に意見が共有されてから数時間で決定したそうです。
安否確認サービス導入にあたって、製品選定チームを結成して調査を開始したが導入コストが高い製品が多く検討が進んでいませんでした。そんな時に社内インフラ整備を依頼している大塚商会から『安否確認サービス2』を紹介されました。
「提案を受けて、プライバシー性が高く、導入コストも低い製品であることがわかりました。導入の決め手は、従業員が『安否確認サービス2』に登録するプライベート連絡先は、管理者であっても閲覧できないというプライバシー性の高さです。受信メールのURLからパスワードなしで簡単にログインできる点も評価していました。もちろん、コストパフォーマンスが高いことが前提です」(市川氏)
さまざまな災害の情報伝達、緊急事態における指示出しにも活用している
『安否確認サービス2』の標準機能である、気象庁の発表する地震・津波・特別警報に連動した安否確認メールの自動一斉送信の活用だけではなく、大雨注意報など自動一斉送信の対処にならない災害が発生した時も利用しているそうです。台風が原因で公共の交通機関が麻痺する可能性がある場合には、各自の通勤可否を確認し個別に出勤を控えさせたり、終業時間の17時より早い15時に帰宅させたりなど、指示を出しています。従来は各部署の部長が電話で指示していましたが、現在は『安否確認サービス2』の一斉送信機能を活用して指示しています。
「『安否確認サービス2』の一斉送信機能を活用して連絡すれば、外出中、休暇中の従業員にも出社中の従業員と変わらない時間に一斉に情報伝達が可能なので重宝しています。電話連絡していた時と比べると格段に楽になりました」(市川氏)
9月1日(防災の日)に行われる「一斉訓練」に毎年参加しています。『安否確認サービス2』は操作が簡単で直感的に使えるとは言え、災害が発生せず長い期間使わなければ、使い方を忘れてしまいます。従業員に災害時などの緊急事態が発生した時に安否状況を確認するための専用システムがあること、また使い方を忘れさせない意味でも製品メーカーであるトヨクモが主催する「一斉訓練」に参加しています。
結果は良好で、安否確認の回答時間の最頻値が2021年は1分でした。
「従業員には事前に告知しているので当然の結果です。従業員が対応しづらい時間、在宅、出社などのシーンで訓練が実施された場合の結果を見てみたいです」(市川氏)
「一斉訓練」で初めて『安否確認サービス2』を使う従業員からは、操作性が評価されます。
「操作がとても簡単ですよね。自分自身が該当する設問を選択して、回答ボタンを押すだけ。日常使いの視点から簡単な社内アンケートにも使えると考えています」(市川氏)
最後に今後の展望について伺いました。
「社内に『安否確認サービス2』を活用した安否確認をするという文化は根付いています。しかし、日常使いという視点で利用を検討してこなかったため、今後は緊急事態、日常2つの視点から活用していきたいです」と市川氏は締めてくれました。