1,400名を超える従業員数、10階層に及ぶ組織構造でも問題なく運用できる安否確認システム
- 社名
- 株式会社DDグループ
- ユーザー数
- エリア
- 掲載日
- 2024.11.12
課 題
安否確認サービスにプライベートアドレスを登録していない従業員が多く、緊急時に即時対応が難しい可能性があった
店舗や事業部の数が多く、組織階層が煩雑で管理しにくかった
対 策
簡潔なマニュアルを作成。未登録者には役職者が個別に連絡し、プライベートアドレスの登録を促進した
多階層部署に対応してる安否確認サービス2により、ツリー構造による最適な設定が実現した
効 果
安否確認サービス2のプライベートアドレス登録率が、70〜60%から97%まで上昇した
実際の有事において、自動一斉送信の翌日に回答率が98%に達した
国内外にブランドを展開する同社の安否確認サービス2の登録ユーザー数は、約1,400名。多くのユーザー数を保有しながらその登録率は97%、有事の際の安否確認回答率は98%を達成しています。
今回は、グループ人事統括本部総務部に所属する冨田さんに、安否確認サービス2を社内に効果的に浸透させた方法と効果について、お話しいただきました。
2016年から利用し続ける理由は、コストパフォーマンスと操作性
貴社は、安否確認サービス2の前身である安否確認サービスから活用されています。まずは、導入の経緯を教えてください。
安否確認サービスを導入したのは、私がシステム運用の担当になる2016年。導入を担当した前任者は、当社の1,000名以上のユーザー規模に適したコストパフォーマンスと、運用面での操作性の高さを評価したと言っていました。
ほかにも複数のシステムと比較したようですが、費用と機能のバランスが取れていると判断して、安否確認サービスを導入したそうです。
安否確認サービス2への移行にあたっては、どのような背景があったのでしょうか?
安否確認サービスに大きな問題がなかったため、新たな比較検討は行わず、そのまま安否確認サービス2に移行することを決めました。
社内周知に向けて、総務部では登録や操作方法に関するマニュアルを作成。スムーズに移行が完了したため、システムの見直しや他の選択肢を考えることもありませんでした。
全国に多店舗を展開されていますが、安否確認サービス2の運用体制を教えてください。
当社は、グループ全体の本社機能を担っており、私は安否確認の全体管理者を務めています。私のほかには、グループ会社や事業会社ごとに1〜2人の担当者がつき運用する体制です。
複雑な組織体制ですが、安否確認サービス2には設定できる部署や階層の数の制限がないほか、ツリーごとに細かな設定が可能なため、問題なく運用できていますね。現在は、全体で約10階層にわたる部署構造となっています。
安否確認の回答率98%を達成
安否確認サービス2を浸透させるにあたって、工夫されていることはありますか?
もともと安否確認サービス2に登録されている従業員のアドレスのほとんどは、社用アドレスでした。しかし、有事の際には社用アドレスに届いたメールを確認する従業員は多くありません。そのため、迅速な回答ができるよう、プライベートアドレスの登録を推奨してきました。
この取り組みが身を結び、プライベートアドレスの登録率は60〜70%から97%に向上しました。
97%は高い登録率ですね。具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか?
まず、安否確認サービス2で『プライベートアドレスが未登録の従業員を確認』します。その後、事業部や店舗の責任者へ対象者を伝え、最終的には個別対応を行うことで、確実な登録を促進してきました。
さらに、新入従業員の登録漏れを防ぐために、入社時のオリエンテーションで安否確認サービス2の登録を案内しています。当社で作成した簡潔なマニュアルを使用して説明するため、時間もさほどかかりません。また、社内の連絡ツールであるLINE WORKSへの情報登録と合わせて案内することで、効率的に登録が進んでいると感じています。
LINE WORKSとの使い分けはどうされていますか?
安否確認サービス2は非常時の安否確認用として、LINE WORKSは平時のコミュニケーションツール用に使い分けています。
1つのツールで多機能を管理する方法も考えられますが、操作が煩雑になり、メンテナンスが追いつかないかもしれません。シンプルで運用しやすい環境を整えるために、各ツールを目的別に活用しています。
安否確認サービス2のユーザーメンテナンス方法を教えてください。
月初に、前月の退職者と当月の入社者のデータを更新し、月中には月途中の入社者を登録しています。多店舗型の店舗展開を行っている特性上、毎月いずれかの店舗で人事異動が発生するため、情報更新は欠かせません。
安否確認サービス2への登録は、手入力で対応することもありますが、対象者が多い場合は、社内の別システムからデータを出力し、Excelで整えた後、CSV形式に変換して一括取り込みしています。
当初はデータ作成に時間がかかることもありましたが、現在は1回につき30〜40分程度で完了しています。
安否確認サービス2はどのように活用されていますか?
安否確認訓練を年に2回、5月と10〜11月に実施しています。
訓練内容としては、一斉送信を予約した後、3日間の回答期間を設定。約1日半が経過した時点で中間の回答率を集計し、事業部長や各子会社の管理部門に報告しています。さらに、期限前日には役職者が未回答者に個別対応し、従業員の意識を高めています。
実際の有事の際にも、活用した経験はありますか?
私が担当してから、2022年3月の福島県沖の地震、2023年5月に千葉県で観測された地震、そして2023年7月の福岡・大分での大雨特別警報の3つのケースで活用しました。
対象者への安否確認は、気象庁の情報と連動して安否確認サービス2から自動で送られるため、私は送信の成否、そして結果を確認し、必要があれば対応するのみ。福岡・大分での大雨特別警報における回答率は、7時半頃に自動一斉送信され、10時の時点で67%、翌日の10時に98%という非常に良い結果でした。
近年では、台風やゲリラ豪雨が増えているため、地震だけでなく特別警報にも対応している点は、安否確認サービス2を導入するメリットだと感じています。
パンデミックの際には、アンケート機能を活用し状況把握を進めた
安否確認サービス2の満足度を教えてください。
全体的に満足しています。とくに便利だと感じているのは、そのカスタマイズ性。安否確認の設問内容を自由に編集できるため、当社では、個人の状況や出勤可否のほかに店舗の運営状況も確認しています。
また、新型コロナウイルス感染症が蔓延しはじめたころには、アンケート機能も活用していました。設問フォームをいくつも作成できるため、安否確認だけでなく、渡航歴や感染状況を把握でき、活用範囲の幅広さを感じましたね。
今後は、こうした付加機能を積極的に利用することが重要だと考えています。現在、社内でプライベートアドレスの登録を促進していますが、これからはメールの利用自体が減少傾向にあると認識しています。そのため、アプリの利用促進やLINE連携などを進められると、さらに効果的な運用ができるのではないかと考えています。
今後、安否確認サービス2をどのように活用したいと考えていますか?
有事への備えが、会社にとって重要な支えになります。その意味で、安否確認サービス2の集計結果や報告内容は、経営層が判断を下すための重要な材料となるはずです。まずは訓練時の回答率100%を目指し、社内全体を巻き込んで取り組みたいと思います。
現在は回答すること自体はかなりできている認識ですが、今後は経営層への報告を含めた一連の流れを強化して、最適な体制を整えたいと考えています。
ほかに、どのような会社に安否確認サービス2を勧めたいですか?
画面がシンプルで、複雑な組織階層でもスムーズに安否確認が可能なため、グループ会社が複数ある、またはユーザー数が多い企業は、とくに親和性が高いのではないでしょうか。
また、安否確認サービス2には家族の安否も確認できる機能があります。シンプルな設計でシステムに慣れていない方でも直感的に操作できるため、学校法人などでも導入を検討する価値があると思います。
素敵なお話をありがとうございました。今後の防災・BCP対策においても引き続き安否確認サービス2をお役立てください!
※掲載内容は取材当時のものです。