安否確認を確実にメンテナンス業務も改善
社会資本整備の一翼を担う建設技術研究所のBCPを安否確認サービス2が支える
社会資本整備の一翼を担う建設技術研究所のBCPを安否確認サービス2が支える
- 社名
- 株式会社建設技術研究所
- ユーザー数
- エリア
- 掲載日
- 2024.8.14
課 題
人事情報メンテナンスの効率化
安否確認時間の短縮
対 策
RPAで人事情報メンテナンスを自動化
連絡先(通知先)のエラー判定機能の活用
全国一斉訓練に参加
効 果
人事情報メンテナンスの作業時間の削減に成功
自動送信メールの遅延が解消した
安否確認通知の到達率が向上した
全国一斉訓練に訓練を統一、グループ全体の課題を手間をかけずに発見
同社は、東日本大震災で緊急連絡網を使用した安否確認に膨大な時間がかかったことをきっかけにBCPの初動対応の強化として、通信系企業の安否確認システムを導入しました。
しかし、災害に連動した自動送信メールの遅延、メンテナンスでは1,900名を超える従業員の人事異動、入退社の更新に数十時間という作業が発生していたといいます。
今回は安否確認サービス2に乗り換えた目的をはじめ、活用方法や効果について管理本部総務部 部長 馬場さん、滝田さんにお話を伺いました。
社員の幸福度・企業価値向上の手段の一つとしてBCP対策に取り組む
建設技術研究所様の事業、サービスの概要をを教えてください。
馬場さん:当社は、インフラ整備を通じて安全・安心な社会づくりに貢献しています。また国土交通大臣指定の登録部門の21部門すべてにおいて技術者を揃え、47都道府県すべてに営業拠点を配置し、地域の顧客にきめ細やかなサービスを提供しています。その一つであるRisKma(りすくま)というサービスでは、近年頻発するゲリラ豪雨・集中豪雨による災害の防止を目指し、リアルタイムの災害発生リスク情報を提供しています。国の防災・減災対策を担う立場として、そしてサービス提供者として事業継続力の強化にも積極的に取り組んでいます。
お二人のご経歴と現職での業務やミッションを教えてください。
馬場さん:建設技術研究所には1993年4月に入社し、これまで経理・人事・総務部という職種を経験して、2023年4月に本社の管理本部総務部の部長を拝命されました。部のミッションとしては、大きく分けると「企業価値の向上」「Well-being(ウェルビーイング)を重視した職場環境や制度づくり」の2点があります。
この企業価値の向上の中にBCPがあり、全国の事業所の災害対策や事業継続計画、災害発生時の従業員の安否確認、対策情報の発信といった実務に携わっています。安否確認サービス2には被災情報の収集・集計・発信の役割をもたせており、非常に重要なツールだと考えています。
滝田さん:私は2015年に弁護士登録をしまして、弁護士として法廷や企業などの組織内で法務や総務として活動しておりました。建設技術研究所には2022年2月に入社し、先ほど馬場から話があった企業価値の向上に主眼を置いたチームに所属して、株式やIR観点の取り組み、電子契約、安否確認システムの導入などの業務を担当しています。安否確認システムに関しては、2022年6月あたりから、既存システムからの変更というところで検討チームの一員として、どのようなシステムが望ましいか勘案し、最終的に安否確認サービス2の導入を推進しました。
安否確認は「速さ」「確実性」「現場の情報収集」が課題
多くの企業で災害時の迅速な事業復旧・継続のためにBCP対策をされていますが貴社ではどのように取り組まれていますか?
滝田さん:当社は、在庫は持たず、人が資本の企業です。例えば、地域の安全性確保ということで、災害で橋が壊れたらそれを直すための計画を立てることが最優先でなければなりません。そういった時に業務を遂行できるよう、BCPのようないざという時の備えを作っておかなければなりません。
BCPの基本的な編成の方針としては、まずは従業員とそのご家族などの、関係者の生命の安全確保とその状況の把握、その次に緊急的な業務の復旧、需要な業務の継続となっています。
BCP対策にはどのような課題があるとお考えでしょうか?
滝田さん:皆さんの安全を確保した上で企業として速やかに回復し、いち早く困難な状況を改善しなくてはいけない、そういう使命のもと活動しているので、その第一歩としての被災情報の把握が重要であると考えています。
かつ、当社の場合は先ほど馬場が話した通り、全国のインフラ整備に関わる業務を行っているので、従業員が会社にいるのか屋外にいるのかということがわからないのです。そのため、基本的には屋外にいるかもしれない、連絡が取りにくいかもしれないということを加味した上でのBCPを策定、特に従業員の安否確認を確実に迅速に行うということに課題を持っています。
馬場さん:東日本大震災の時に、東北支社の社内で働いている従業員はビデオで安否を確認できたのですが、出張に出ている従業員の安否はすぐに確認することができませんでした。案の定連絡もつかず、最後の一人を探すのに徹夜したということがありました。
ご家族の方と連絡をとって「ご連絡はありましたか?」「まだないです」というようなやり取りがあったり、NTT東日本の災害用伝言ダイヤル(171)にもメッセージを入れたり、安否確認が非常に困難でしたね。
それがきっかけとなって安否確認システムを導入しました。
安否確認サービス2を導入し災害時の初動対応の改善に取り組まれてると思います。もともと他社のシステムを利用されていたようですがなぜシステムを乗り換えられたのでしょうか?
滝田さん:他社のシステムを使っていた時に、大きく2点の問題を抱えていました。
1点目がアクセス負荷がかかった場合、適時にメールが送信されないことです。地震が起こりました、豪雨が起こりましたとなった時に、毎回30分から1時間後にメールが届いていました。会社として事業の継続復旧をしていかなければならない逼迫した状態で、システムに求める役割を果たしてくれていないとストレスを感じていましたね。また、現場から不満も出ていました。
2点目がシステム設定(ユーザーの登録や組織の変更など)のユーザビリティが煩雑であったことです。
大幅な組織の改編や、毎月の入退社の更新にかなりの工数がかかっていて、他の有要な業務に時間が使えないということがありました。
それがきっかけとなって新しいシステムを検討しようとなり、安否確認サービス2であれば解決できるということで乗り換えました。
安否確認サービス2に選定された理由もぜひ教えてください。
滝田さん:以前の部長代理職の者から「グループ会社に出航している際に安否確認サービス2を使ってみたところ、災害時にすぐにメールが配信されるし、メンテナンスもしやすくて良かったよ」と話をもらったのがきっかけです。
そこから、他の担当の者にも話を聞いたのですが、兎にも角にも評判が良かったので安否確認サービス2を選定しましたね。
安否確認サービス2でメンテナンスを自動化、社内訓練の工数も削減
緊急時の安否確認において安否確認サービス2はどのように活用されていますか?その成果も教えてください。
滝田さん:まず、直感的に操作できるUIなので、説明会のようなものを開催することなく、スムーズに乗り換えが進んだと感じています。
また、トヨクモで提供されている『マニュアル』も良く、社内のイントラで掲示して、いざという時はこちらを見てくださいというような案内ができていますね。
人事情報や組織のメンテナンスについてもRPAを組んで自動的に更新される仕組みを作ったので、かなり作業時間は減りました。『月に一回通知先のメンテナンス』が自動的に行われ、通知が届かないなどの従業員側の設定ミスやエラーにもそこで気が付くことができるので、大災害に備えることができています。
こういった設定を専門知識がなくてもできるので、いい意味でハードルが低いっていうのが非常に魅力的ですね。大災害での活用はまだですが、安否確認サービス2で迅速な安否確認ができると思っています。
全国一斉訓練に参加されていますが、参加の背景と経緯、参加したことで得られた効果があれば教えてください。
馬場さん:BCPの中で訓練を実施することを定めています。訓練を実施したら必ず評価をして、課題があれば改善をすることで、災害が起きた場合にしっかり対応できるようにするというのが目的です。
トヨクモさんの『全国一斉訓練』は、参加すれば訓練終了後に他社の訓練結果と比較できるレポートを無償で提供いただけるので、自社の状態が良いのか悪いのか、自社だけで訓練をするよりも確からしい情報を得ることができると考え参加しました。
実際に、訓練後には災害対策本部のメンバーで、いただいたレポートや安否確認サービス2の集計画面を見て分析を行い、課題の発見や改善に努めています。
全国一斉訓練の結果を分析し、グループ全体の安否確認のスピードを上げる
今後の防災・BCP対策に関する取り組み、安否確認サービス2の活用について展望を教えてください。
馬場さん:日頃から、BCP策定や見直し、防災備蓄、訓練を実施するなどして大災害に備えています。大災害が発生した時に、全従業員の安全が守られ、その後迅速に事業を復旧できるよう被災情報の収集、特に従業員の安否確認は安否確認サービス2を活用して盤石な体制を作り上げていきたいです。
被災地のライフラインやインフラの復旧をできるうる限り早くできるように、今後も従業員一丸となって防災力の向上に努めてまいります。
素敵なお話をありがとうございました。今後の防災・BCP対策においても引き続き安否確認サービス2をお役立てください!
※掲載内容は取材当時のものです。