他社システムから乗り換え。メンテナンス業務を0に、大災害での稼働も実証
- 社名
- 春日井製菓株式会社
- 業種
- ユーザー数
- エリア
- 掲載日
- 2024.7.16
課 題
人事情報メンテナンスの効率化
従業員とその家族の安否確認と出社可能な従業員の確保
対 策
SmartHR連携とRPAで人事情報メンテナンスを自動化
管理職全員に管理者アカウントを付与
メール、LINE、アプリと複数の連絡先を確保
効 果
人事情報メンテナンスの作業時間が0に
管理職から安否確認の未回答者や怪我人に迅速に個別連絡が可能になった
安否確認通知の到達率が向上した
同社は東日本大震災を受け、BCPを策定。従業員の被災情報の収集を確実に迅速に行うために他社の安否確認システムを導入しました。しかし、500名を超える従業員の人事情報のメンテナンスが手作業であったため業務負担が大きかったといいます。今回は安否確認サービス2に乗り換えた目的をはじめ、活用方法や効果について総務管理部システム課 課長 兼BCP事務局の菊地さんにお話を伺いました。
前任の退職で形骸化したBCPの運用を立て直し
事業内容やサービスの概要を教えてください。
創業以来、キャンディ、グミ、ラムネ、こんぺいとう、豆菓子など幅広い年齢層の方に支持されるお菓子を作り続けています。「つぶグミ」の他に、「黒あめ」「キシリクリスタル」「ミルクの国」「グリーン豆」など、昭和・平成の時代から続くロングセラー商品が多数あります。
菊地さんのご経歴と現職での業務やミッションを教えてください。
2001年に入社し商品開発部を経て、今はシステム課の課長をしています。「ITの力で従業員を笑顔にする」をミッションにITに関するさまざまな業務を行っています。
また、BCP事務局として、災害時の連絡体制の整備やBCPに関する取りまとめも行っています。
災害で心が弱っている人をお菓子で笑顔に。供給を途絶えさせない
企業の活動において防災やBCPはなぜ必要とお考えでしょうか?また、どのような課題があるとお考えでしょうか?
弊社では、BCPについて下記のように定義しています。
お菓子は非常時に必要なものではないという考え方もありますが、我々はそうは考えておりません。
私の経験なのですが、出先で息子がぐずってしまい一歩も動かなくなってしまったことがありました。そんな時に、通りすがりの方が1粒のキャンディを差し出してくれ、それを食べた息子が笑顔になって歩き出したということがありました。
お菓子には人を元気にする力があると信じていますので、非常時こそお菓子の供給を途絶えさせるべきではないと考えています。
そして、供給をするためには、人員の確保が第一です。
もちろん非常時には、従業員ご本人とご家族の安全が第一ですので、「ご本人・ご家族の安全が確認できた方で、出社可能な方」を確保することが課題です。
盤石な安否確認体制へ
「一斉訓練」と「SmartHR連携」が選定の決め手に
安否確認サービス2を導入し災害時の初動対応の改善に取り組まれてると思います。もともと他社のシステムを利用されていたようですがなぜシステムを乗り換えられたのでしょうか?
以前のシステムを利用している頃は、人事情報のメンテナンスに課題を抱えていました。入社や退社、人事異動のたびにメンテナンスを行わなければならないため、毎月15〜20分ほどの作業が発生していました。また、人の手で行うため、抜け漏れも多く発生していました。
安否確認サービス2に選定された理由もぜひ教えてください。
SmartHRの従業員情報をボタン1つで連携ができる点です。すぐに最新の状態になるので、手間なく最新の情報に更新することができます。
今は、そのボタンもRPAで自動化しているため、メンテナンスにかける作業時間は0です。
ただ、手間をなくせるとはいえ、災害時の連絡については非常に信頼性を求められるため、システムに対する信頼性が低くては本末転倒になってしまいます。
安否確認サービス2では、毎年『全国一斉訓練』を行い、災害時に問題なく稼働することを実証しているという点が最終的な導入の決め手となりました。
また、「ご本人・ご家族の安全が確認できた方の中で、出社可能な方」の人員を確保するために、安否情報が自動集計され、一目で分かることも魅力でした。
乗り換えて良かった。安否確認サービス2の効果てきめん
安否確認サービス2はどのように活用されていますか?緊急時の安否確認での成果も教えてください。
安否確認サービス2では、災害時にパスワードレスで回答ページを開くことができるため、パスワードを覚えていなくても回答できるという点がとても助かっています。また、管理者数の制限がないため、管理職全員に権限をつけることができ、部下のことをよく知っている上司が安否情報を確認できるようになりました。これにより、回答のない方や被害に合われた方へ個別に連絡を取り、スピーディーに安否を確認することができています。
2023年のゴールデンウィーク中に起きた地震の際に、安否確認メールが迷惑メールフォルダに入ってしまっていたという方が多く、『LINE連携』も導入しました。メールよりLINEの方が通知に気が付くスピードも速いと推測できるため、スピーディーな回答になることを期待しています。
全国一斉訓練で連絡先の登録漏れ、通知の不具合を発見。管理職の業務改善も進む
全国一斉訓練に参加されていますが、参加の背景と経緯、参加したことで得られた効果があれば教えてください。
元々、事業継続計画書にて定期的な訓練を行うことが定められていたのですが、自分たちで計画して進めるのは大変でした。この訓練に参加すれば計画自体はトヨクモさんが行ってくださるので、とても手間が減りましたね。
また、負荷検証を兼ねているという点に共感し、ぜひ参加したいと思いました。
全国一斉訓練に参加することで、一部従業員の連絡先が登録されていないこと、通知が迷惑メールに入ってしまっていることがわかり、登録し直していただくこともできています。
2022年の全国一斉訓練では、回答率は高かったのですが、回答を受けた後の管理職の対応に課題が見えてきました。管理職が何をすべきかすぐにわかるように、「Kasugai災害対応ポケットマニュアル」を作成し、配布しました。財布などに携帯していただき、非常時に何をすればよいか一目で確認できるようにしています。
緊急時に事業継続に向けて直感的に対応できる体制を構築
今後の防災・BCP対策に関する取り組み、安否確認サービス2の活用について展望を教えてください。
大災害はめったに起きることではないですが、ただし起きた時はスピーディーな対応が求められます。
その時に、BCPを発動すべきか否か判断するために、迅速に情報を収集する。その一つのツールの中に安否確認サービス2があり、それを全従業員が使いこなしている状態が理想です。
そのために、定期的な安否確認訓練の実施やトヨクモさんが主催する全国一斉訓練への参加を継続していくことができたらと考えています。
素敵なお話をありがとうございました。今後の防災・BCP対策においても引き続き安否確認サービス2をお役立てください!
※掲載内容は取材当時のものです。