
訓練を兼ねた負荷検証で、安定稼働が証明されている「安心感」。大手システムから切り替えた理由とその効果

- 社名
- 株式会社HBA
- 業種
- ユーザー数
- エリア
- 掲載日
- 2025.2.10
課 題
災害時、以前活用していた安心確認システムがダウンし、安否確認が迅速に行えなかった
システムに登録できる地域が3カ所までに限定されており、出張や帰省が多い社員の安否確認が困難だった
人事異動や入退社のたびに、人事システムと安否確認システム両方のマスターデータを更新する必要があり、管理者に負担がかかっていた
対 策
災害時にも安定稼働が保証されており、無制限の地域登録が可能な安否確認サービス2を導入
安心確認サービス2とSmartHRを連携し、マスターデータの更新がワンクリックで完了する体制を構築
効 果
年に一度の全国一斉訓練で、災害時におけるシステムの安定稼働が証明されていることで、安心して活用できるように
マスターデータ更新の工数が大幅に削減され、管理者の負担が軽減され、空いた時間を他の業務に充てられるように
いつどこで地震が起こっても安否確認を完遂できる体制構築を実現した
大阪と東京に拠点を置く同社は、2018年の大阪北部地震や2021年の千葉県北西部地震発生時に、以前利用していた安否確認システムが正常に機能しなかったといいます。
システムの安定稼働に疑念を感じ、あらたに導入したのがトヨクモの「安否確認サービス2」。今回は、導入に至った背景や、以前のシステムとの違い、全国一斉訓練への参加とその成果について、人事・総務部 総務グループの皆川さん、高木さんにお話を伺いました。
災害時にシステム障害が発生したことで、切り替えを決意
安否確認サービスを導入する以前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?
皆川さん:以前は他社の安否確認システムを利用していましたが、2018年の大阪北部地震と2021年の千葉県北西部地震の際にシステム障害が発生。安否確認連絡が正しく送信されないなどの問題が起こりました。
幸いなことに弊社への直接的な影響は一部にとどまりましたが、もし弊社の従業員が被災した際に、システムが正常に動作しなかったらと考えると非常に不安でした。そこで、システム停止の原因をメーカーに問い合わせましたが、明確な回答が得られませんでした。これも切り替えを決めた理由の一つとなりました。
システムの安定性以外に感じていた課題はありましたか?
高木さん:地域登録や集計機能などの機能性・使用感に課題がありましたね。
以前のシステムは、登録できる地域が3カ所までに制限されていたため、社員の出張が多い部署などは対応に苦慮していました。また、回答状況の確認画面が使いづらく、迅速な状況把握が困難でした。集計がうまくできず、全体の状況把握に時間がかかっていましたね。
皆川さん:以前のシステムでは、集計作業をしようとしても明確な数字をすぐに出すことができませんでした。安否確認の担当がシステムからCSVデータをダウンロードし、ほぼ独力で集計作業を行っていたので、回答結果を確認できるようになるまでにかなりの時間と手間がかかっていました。
くわえて、従業員情報の更新も手間でしたね。人事システムと連携していなかったため、社員の入退社があった際は両方のシステムのマスターデータを個別に更新する必要がありました。


全国規模の訓練で負荷検証を実施
以前のシステムの課題を踏まえ、安否確認サービス2を選んだ理由を教えてください。
高木さん:まず、システムの安定稼働が最優先事項でした。安否確認サービス2は、災害時にも安定して稼働することが証明されているという点に魅力を感じました。
皆川さん:システムの安定稼働は重要な選定基準の一つです。トヨクモさんが実施する『全国一斉訓練』は、多数のユーザーが同時にシステムを利用する状況を想定した実践的な訓練です。この訓練を通じて、年に一度は実際の災害時における負荷検証が行われるという点で、信頼できるシステムだと感じました。
その他に、導入の決め手となった点はありますか?
高木さん:地域設定が無制限にできる点も魅力でした。以前のシステムで苦労していた、出張が多い従業員の安否確認が行いやすくなるのは管理者には嬉しいポイントでしたね。
皆川さん:あと、単純に使いやすそうだなと。安否確認サービス2は、分かりやすいインターフェースで、安否確認の回答結果は自動で集計できるなど状況をリアルタイムに把握できる点が優れていると感じましたね。
人事労務システム『SmartHR』との連携機能も大きなメリット。マスターデータの更新が効率化され、組織変更や人事異動の際に変更内容が即座に反映できます。情報更新の手間が大幅に削減され、ヌケモレなく安否確認を実施できることに安心感がありました。
SmartHRとの連携で、マスターデータ更新を効率化
安否確認サービス2を導入してから、どのような変化がありましたか?
高木さん:以前は安否状況の確認に時間がかかっていましたが、安否確認サービス2導入後はリアルタイムで状況を把握できるようになりました。自動で回答結果が集計されるのは、会社に対して報告する義務のある管理者側にとって本当にありがたい機能です。
社内で実施している安否確認訓練の後には、その結果を社内に通知することで、防災意識を高めていますね。その取り組みもあってか、回数を重ねるごとに回答率・回答速度が向上しています。
マスターデータ更新の効率化についてはいかがでしょうか?
高木さん:『SmartHR連携』により、マスターデータの更新がほぼ自動化されたため、以前のように手作業で更新する必要がなくなり、大幅な工数削減を実現できました。以前は3、4日かかっていた異動時の作業が、わずかな時間で完了するようになりました。
皆川さん:マスターデータ更新の効率化は、会社にとっても大きなメリットだと思います。以前は、人事異動のたびに担当者に依頼してマスターデータを更新していましたが、その作業中に災害が発生した場合のリスクが大きな懸念でした。
ですが、安否確認サービス2とSmartHRの連携によって、ほとんどタイムラグなく最新の社員情報が反映されるようになり、安心して運用できるようになりました。
訓練を通して、安否確認体制の見直し・改善を進める
株式会社HBAは、2024年度の『全国一斉訓練』において、北海道エリアで優秀賞を受賞。
▼【Good安否確認賞 2024】安否確認サービス2 全国一斉訓練で優秀な成績を収めた企業を発表
https://www.toyokumo.co.jp/2024/11/15/good-anpikakunin-award2024
貴社は、2024年度の全国一斉訓練で優秀賞を受賞されました。参加の背景や目的について教えてください。
高木さん:以前は社内のみで安否確認訓練を実施していましたが、実際の災害時を想定した訓練としては不十分だと感じていました。『全国一斉訓練』に参加することで、システムの安定稼働を確認するとともに、他社と比較して自社の安否確認レベルを客観的に評価できる良い機会だと考え、参加を決めました。
素早い回答と高い回答率を達成するために、どのような取り組みをされましたか?
高木さん:安否確認サービス2導入時に、以前のシステムとの違いや使い方について社員に周知しました。従業員が入社するタイミングでは、入社手続きと合わせて安否確認サービス2への登録を一斉送信にて案内し、登録が完了できるよう対応。さらに、日頃から従業員のプライベート登録情報の確認や修正を促し、常に最新の情報が登録されている状態を維持するようにしました。

訓練参加によって、どのような成果や気づきがありましたか?
皆川さん:一番大きな成果としては、全国規模の訓練においてもシステムが安定稼働することを確認できたこと。有事の際にも安心して運用できるという確信を得ることができました。
また、訓練を通して、実際の災害発生時を想定した安否確認の流れを再確認できました。未回答者への対応など管理職の役割についてもあらためて明確化し、より強固な体制を構築しました。
高木さん:自社だけじゃなく、全国から多くの企業が参加する訓練ということもあって、従業員一人ひとりの取り組み方がいつもの訓練と異なるような気がしましたね。
『全国一斉訓練』に参加すると、回答率や回答速度などに関する全企業の平均と自社のデータをまとめたレポートが共有されます。弊社では、社内での訓練と同じように、レポートを社内に公開し、防災意識のさらなる向上につなげました。安否確認に対する意識や体制を改善するいい機会になったと思います。
素敵なお話をありがとうございました。今後の防災・BCP対策においても引き続き安否確認サービス2をお役立てください!
※掲載内容は取材当時のものです。