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深夜に発生した地震でも2時間で安否確認完了。訓練での一工夫が回答速度につながった

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社名
福島県信用保証協会
ユーザー数
エリア
掲載日
2025.2.19

課 題

  • 東日本大震災時に、通信途絶により従業員の安否確認に時間を要し、事業継続に支障をきたした。

対 策

  • BCP策定の一環として、安否確認サービス2を導入

  • 定期的な訓練を実施し、従業員へのシステム周知を続けることで防災意識の向上をはかった

効 果

  • 令和3年、4年の福島県沖地震発生時、深夜帯にもかかわらず、2時間以内に全従業員の安否確認を完了

  • 安否確認サービス2の掲示板機能を活用することで、災害発生時の情報伝達、指示系統の確保を実現できた

全国各都道府県に設置され、中小企業の資金調達を支援する信用保証協会。福島県信用保証協会は、91名の従業員を抱え、福島県の経済を支える重要な役割を担っています。
2011年3月11日、東日本大震災。未曾有の大災害は、福島県信用保証協会にも大きな爪痕を残しました。この苦い経験を教訓に、同協会はBCP策定に着手。その一環として、2018年頃から安否確認サービス2を導入しました。
そして、導入から6年たった2024年。同協会は全国から1,921社が参加する全国一斉訓練にて、Good安否確認賞 2024 東北エリア 優秀賞を獲得しました。
今回は、導入の決め手や効果、活用事例、そして全国一斉訓練参加によって得られた成果について同協会の総務部に所属する菊田さん、片岡さんにお話を伺いました。

100人規模の組織でも導入しやすい料金プランが決め手に

安否確認システムを導入しようと思ったきっかけを教えてください。

菊田さん:東日本大震災がきっかけとなりました。発生した当時、地震とそれに伴う原発事故の影響で、従業員が県内各地に避難しました。通信障害が発生し電話もメールも繋がらない状況下で、安否確認システムの導入をしていなかった当会には職員に連絡を取る手段がなく、職員の現況を確認できるようになるまで、非常に多くの時間を要しました。

片岡さん:この経験から、災害時でも確実な安否確認ができる仕組みが必要だと思い至りました。通信網が遮断される事態を想定していなかった私たちの認識の甘さを痛感しましたね。

そこから、安否確認サービスの検討が始まったのですね。

菊田さん:はい。震災後、信用保証協会の基幹システムを全国的に共同化する作業がはじまりました。その際に、BCP(事業継続計画)の策定が必須となり、従業員の安否確認ツールの導入も必要不可欠となったのです。他の信用保証協会の導入事例も参考にしながら、3〜4社のシステムを比較検討しました。

数ある安否確認システムの中で、安否確認サービス2を選んだ理由は何でしょうか?

菊田さん:決め手は、小規模な組織でも導入しやすい価格設定・最低ライセンス数の少なさでした。当時調べていた他のシステムは、最低ライセンス数が500以上と多く、費用も高額。正直な感想を言うと、私たちのような100人規模の組織で使うには割高だと感じていました。

その点、安否確認サービス2の最低ライセンス数は50人。それに伴い料金も非常に安く、コストを抑えて導入できる点が大きな魅力でした。

また、テスト導入期間を設けてもらい、実際に操作性を確かめることができたのも安心材料となりました。管理側・従業員の操作画面もわかりやすく、スムーズに操作できたため、導入を即決しました。

災害時に対応方針を共有できる掲示板機能も魅力

実際に安否確認サービス2を導入されてみて、どのような効果を感じていますか?

菊田さん:令和3年、4年の福島県沖地震では、実際に安否確認サービス2から安否確認通知が自動発報されました。いずれも深夜帯の地震でしたが、2時間以内にほぼ全員の無事を確認でき、迅速に初動対応が完了しましたね。また、地震の際、便利だったのが『掲示板機能。この機能を活用して、翌日以降の対応方針などを職員に共有し、業員からの質問や報告も掲示板のコメントに集約され、すぐに確認・対応できました。安否確認サービス2の良い活用方法でしたね。

正直、導入初期は、令和元年の東日本台風で設定がうまくいかず、全員への通知に時間がかかってしまったこともありました。しかし、その反省を生かし、設定変更や訓練を重ねたことで、スムーズな運用ができるようになりました。

実際に利用されている掲示板

今後、安否確認サービス2を使ってやっていきたいことはありますか?

片岡さん:現在は自動で安否確認が実施される機能に助けられていますが、今後は『メッセージ機能や掲示板機能をもっと活用していきたいと考えています。例えば、被災状況の報告や、従業員の緊急招集など、より多様な場面で活用することで、災害発生時の初動対応を強化し、事業継続性を高めていきたいですね。

日頃の訓練と意識づけが、全国一斉訓練での結果につながった

福島県信用保証協会は、2024年度の『全国一斉訓練』において、東北エリアで優秀賞を受賞。

▼【Good安否確認賞 2024】安否確認サービス2 全国一斉訓練で優秀な成績を収めた企業を発表
https://www.toyokumo.co.jp/2024/11/15/good-anpikakunin-award2024

写真は授賞式にお越しいただいた総務部の片岡さん

全国一斉訓練に参加した理由や目的を教えていただけますか?

片岡さん:当会でも、定期的に安否確認訓練は実施していましたが、全国レベルでどれくらいの位置づけなのかを知りたかったというのが一番の理由です。安否確認の体制をより強固にするために、まずは現在地を知ることが目的でした。

その結果、全国的に見ても回答スピード・回答率の数値が良く、優秀賞を獲得されたんですね。何が受賞の要因になったと考えられていますか?

片岡さん:そうですね、やはり自主的に実施している訓練が効果的だったのかなと思います。当会では、BCP訓練の一環として年に2回、安否確認訓練を実施しています。訓練では、具体的な災害発生日時を想定し、全員に一斉送信で安否確認を促します。訓練で回答が遅い従業員には本人や所属長に連絡し、個別に指導を行うなどの施策を実施し、組織全体の意識や回答率の向上に努めているんです。

訓練を重ねることで、『安否確認といえばトヨクモ』という認識が社内に浸透し、システムに慣れてきたことも受賞できた理由の1つかもしれません。

優秀賞を受賞されたときはどのように感じられましたか?社内外からの反応も教えてください。

片岡さん:まさか受賞できるとは思っていなかったので、本当に驚きました。訓練中は、管理者側で「まだ回答こないね」などと話していたんですよ(笑)。でも、結果を見てみたら、全国的にもかなり速かったようで、日頃の訓練の成果を実感しました。

信用保証協会内では、社内報のような冊子が定期的に配られるのですが、受賞をそれにも取り上げてもらって、他の地域の保証協会から「おめでとう!」といったお祝いの連絡をいただきましたね。当協会のBCPへの取り組みを広く知ってもらえるような機会となったと感じています。

素敵なお話をありがとうございました。今後の防災・BCP対策においても引き続き安否確認サービス2をお役立てください!

※掲載内容は取材当時のものです。

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